Plötzensee, 当たった数値の中には教会と市民農園、ちょっと先には刑務所、戦争での犠牲者追悼記念地と、地味に重い建物がある。出かける前は晴れてたし、天気予報は夕方以降に崩れると言ってたので早めに出発したつもりが、目的地に着いたとたんぽつりぽつり。また出直す?とくじけそうになったけど、せっかく来たんだし雨の散歩もありってことで続ける。
Maria Regina Martyrum Kirche 第二次世界大戦の戦死者を追悼する教会。
とってもモダンな教会。
パイプオルガンも左下にある懺悔室も、モダン。
介護付き老人ホーム。50歳からとあるんだけど、若すぎない?
趣味といえば趣味なのかな?散歩でいろんなロゴを見かけるんだけど、いつも微妙に何のマークか分からなくて、後で調べるのがお決まりになっている。紫色のは教会が運営している日本でいう町村役場的なものので、青いプレゼントみたいなロゴは社会奉仕活動の団体のもの。
市民農園といっても一つの町のような広さなのでブロックごとに名前がついているんだけど、その名前が、じゆう高原、太陽のうち、協調、あたらしい希望草原、よい希望、オリンピア、みらい、くつろぎ、ふるさと、新鮮な風などなど、なんていうか、あまりにもポジティブで逆に物悲しくなる。たいていの市民農園は、アウトバーンや線路際など、住宅にはちょっと・・・という場所にあるから、敢えて明るくしてるのは分かるんだけど、現実との差が激しいほど空しい。
このおじさん、カメラを持って歩いている私達に”この表示と一緒に俺を撮って、市に写真を送ってくれよ!”と頼んでくる。いや私達、新聞記者でもここの地域住民でもないしとは言ったけど、たしかにゴミの無断投棄禁止と書いてある表示の下にゴミの山。この真横がおじさんの家庭菜園で明らかに無視されてる状態に腹を立ててるらしい。おじさんの連絡先を教えてくれれば撮った写真を送りますよとは申し出たけど、抗議しに行くのは(俺には)複雑だから直接持っていってくれ!って、通りすがりの私達にそこまで頼むのはちと図々しくないかい?
刑務所の一角。交通標識を見ると、壁がいかに高いか分かる。
要所要所に監視カメラが設置されている。ところで手前の信号機が柵で囲まれてるんだけど、これはなんの意味があるんだろう?
Gedenkstätte Plötzensee, 犠牲者追悼記念地。ここは戦争が始まる前から刑務所だったんだけど、ナチス政権後、一般のドイツ人でも反・ナチス政権として活動した人などが主に収容され処刑されたところ。驚く事に、収容中と処刑費用、さらにその請求書を送る郵便代も含め遺族に請求したらしい。
宗教や政治思想で他人を殺めるって一番恐いかも。当事者達の”正義や真実の為に”って思ってやっていることほど恐ろしいことはない。でもドイツの素晴らしいところはこういうことを隠さず、ちゃんと次世代に伝えようとしている。これは本当に見習うべき。
更に奥へ行くとまた刑務所の壁で、運動時間でサッカーでもしてるのか、中から声が聞こえてくる。
今回の散歩は内容と天候が合ってるといえば合ってたけど、正直なにが楽しくて雨の中カメラ持って歩かなきゃいけないのか。考え事がいっぱいあるときは天候に関係なく外を歩きたいけど、そうじゃないかぎりこの手の散歩はやっぱり天候大事です。しかも家に帰ったら窓から夕日が差し込む。天気予報大ハズレ。私達のタイミングも大ハズレ。