about







行き当たりばったりの散歩を始めてはや一年。


この散歩で何が変わったかといえば、ベルリンにいる自分に違和感がなくなったこと。そして地図が色のついた図面ではなく立体的に見えるようになったこと。たぶんブログという形で記録しているのが助長してるのかも。
何よりこの散歩の醍醐味はクジを引く瞬間。毎回飽きずにドキドキしながら引いている。でもここ何回か以前行った近くが当たるという偶然が続き、またこの地区?と最初はがっかりするんだけど、そこへ出向くと何かしら新しい発見があり『何処が当たろうとつまらないことはない』ということも学んだ。といっても、正直クジを引きなおそうと衝動にかられたこともあったけど、それをやりはじめたら運まかせの意味がなくなってしまう。だから最初のがっかり感も含めげつよう散歩だなと実感しています。

散歩から帰ってきて、その日見た建物の由来を調べるのも醍醐味の一つ。建物から人、歴史、昔の街の様子など興味はつきない。これも地図が立体的になっていく理由の一つでしょう。訪れた場所の名前を見ればその時見た情景が浮かび、回数が増すごとに私なりのベルリン像ができていく・・・。嬉しいかぎりです。
天気もよくなってきたし、いよいよ2年目に突入!今年はどんな所を訪れるのか楽しみ。あ、それとまた番外編で別の街へ出向くつもりです。


きっかけ


ドイツに住んで15年以上、ベルリンに引っ越してからは3年。廊下に貼ってある市街地図を毎日横目で見ながら、いつかベルリンのいろんな場所を訪れてみたいと思ってはいたものの、なかなか実行することはなく散歩はいつも家の近くのみ。そんなときネットでふいに SonntagsSpaziergänge(日曜散歩道)というベルリンの散歩コースを紹介する本を発見。たぶん見応えはあると思うけど、既に誰かが選んだ場所を散歩するだけでなく、何もない、もしくは寂れてて一刻も早く家に帰りたいと思わせる場所にも行ってみたい。なんの先入観もなく自由にこの街を歩いてみたい。そう思いながらもう一度市街地図を見ると地図にはマス目があることに気づく。

フィリップ(夫)は以前ドイツ国内の電車乗り放題定期を持っていた時に、中央駅から適当に居合わせた電車へ乗り、気になった場所で降り散策した後また好きな電車に乗るという一人旅に出たことがあった。そういえば所ジョージがやっている番組にダーツの旅っていうコーナーもあったなぁ。何かしらそんな目的地を運に任せるというのは贅沢でワクワクするもの。
偶然ネットで散歩の本を知って地図を見返したその日は、天気も良く二人とも時間があった。ということで思い立ったら吉日、気づいたら紙を切ってクジを作り始めていた。 地図の縦軸にはアルファベット、横軸には数字が振り分けられているので、彼と私が一枚ずつくじを引き数値の重なったところを訪れてみることになりました。

A.